kyouの答案

予備試験受験生が悩みながら書いた答案をpdfで(ほぼ)毎日晒していく勉強記録ブログ。答案構成のマインドマップも晒してます。内容も見てもらえたら嬉しいですが、「毎日書いてるね」と思ってもらえるだけで嬉しいです。

予備試験憲法(令和元年)の答案を書いてみました。

予備試験を目指す運営人が予備試験憲法(令和元年)の答案を書いてみました。

当ブログの35通目の答案です。

 

予備憲法論文を書くこと自体には慣れてきたかな?などと思っていたのですが、ぶっ飛ばされましたね。時間制限がどうとか以前にシンプルに問題が難しかったです。

まあ、とりあえず憲法音痴として出来ないなりに頑張りました。

今回は令和3年です。問題文は法務省HPからダウンロードしました。

www.moj.go.jp

 

 

【私の答案】

⑴雑な感想

令和3年、令和2年と来て、これを解いたんですけど、めっちゃキツかったです。時間は優にオーバーの93分。いや、やっぱり予備合格者ってとんでもないです。

 

⑵私が問題文にした書き込みと答案構成です。過去問の問題文は著作権的に問題なさそうなので掲載します。答案以上に判読不能ですが、まあ、恥を晒すブログなので…笑(作成所要時間22分)

drive.google.com

今までの記事では答案作成の詳細な実況中継書いてて(これは某数学雑誌のオマージュ的な感じでした)、書いてて結構楽しいし、自分の備忘としていいんじゃないか?と思ったのですがやたら時間かかるな、と。ってことでざっくりに留めます。それでも長いですが。(まあ、期待する人もいなかろうというのもあり)

憲法上の権利の保障

 問題文を一読して、信教の自由が問題となったエホバの証人剣道受講拒否事件を意識した出題なのは明らかだと思いました。ただ、違いが二つあると思いました。

 一つ目は退学処分(とか留年)と成績評価の違い。それはたぶん裁量の広狭に影響すると考えました(重い処分ほど慎重に判断すべきで裁量が狭い)。

 二つ目は問題となる科目が必修かどうか。エホバでは剣道は必修ではなく、水泳は必修である点ですね。この手のことがエホバ事件では述べられてたのは覚えてましたが、どこに影響するかは忘れてました。(結局あてはめで使いましたが)

 保障対象としてはまず信教の自由(20条1項)。あとは問題文読んで3段落で他の授業は参加してるけど水泳は参加しなかったのは「やっぱ恥ずかしかったんだろうな」と思って(でも、これは誤読でした。他の授業でも服装は特例を認めてもらってたのですね。この情報があれば代替措置できたんじゃない?って言いやすかったはずで、痛恨の誤読です)、性的な部分での自己決定権(13条後段)が思いつきました。しかし、これはちょっと踏み込みすぎで無理筋かな?と思って一旦は信教の自由に絞ろうと思ってました。制約もまあ答案で示した感じで考えました。

・審査基準

権利の重要性と制約態様はどちらもそれなりに重要・重大でそこまで問題にならない気がしました。真摯なものというのを制約態様に使うことはメモ(こいつ、摯の字を書けるか書き試してやがる)。

 問題は裁量。有無はもちろん有。しかし、広狭で詰まりました。私の記憶ではエホバ事件では重大な処分だから慎重に判断すべきと言ってたと思います。ここで、なんか授業参観的なのと教会のなんかが被った事件(記憶があやふやすぎる)では学校の欠席にした処分?を合憲とした判例もなんとなく思い出しました。たぶん成績評価は両者の真ん中くらいかな?と評価しました。そうすると、裁量は広く解さざる得ないのでは?と悩みました。私としては(試験としてこういう価値判断が正しいかはわからないけど)Xに勝たせたかったので、なんとか裁量を狭くできないかな?と。

 なんか最初に問題文読んだ第一印象で嫌がってる女生徒に水着を着させて成績評価する学校ってキモいな、って思ったんですけど、それってなんかそれなりに意味のある感覚な気がここでしました。そのキモさって、基本的に学校って子供を守る所なんでは?みたいな感覚から由来すると思ったのですね。そこで性的な自己決定権が復活して、ここには青少年を預かる学校はその辺配慮して慎重に判断すべきだった(裁量狭い)という論旨にしました。

 しかし、私としてはむりくり捻ったという感覚が強く裁量関係の理解も足りないので、かなり怖かったです。絶対に字数や時間を圧迫するとは思ってたので、時間制限を順守すべき過去問演習としては拙い判断だったと思います。こういう主張したいなら、もっと処理能力を上げないとダメですね。

 そんなこんなで代替措置が出来たかどうかで審査基準を作りました。(この基準も雑だな)

・あてはめ

 問題文の指定に「必要に応じて対立する見解にも触れつつ」とあったんですが、たぶん細かい反論はここまでの過程でたくさんあったと思うんですが、そこは瑣末であろうと。学校がしたいメインの反論は「代替措置ムリ」だと思うので、思いついた細かい反論はカットしました。そうすると、代替措置の有無・可能性が対立点になるのかな?反論の根拠は政教分離原則と学校の成績評価制度の維持とか?と思いました。そして、その根拠のうち前者が主に書くべき(というか、もはや後者は書く余裕ない?)?って感じでした。

 ・この時点で22分経過していたので焦って書き始めました。この時点では

憲法上の権利の制約→限界で1p。できれば半分。

②審査基準定立→①と合わせて2pぐらい。

③あてはめ(代替措置の検討と学校側反論としての政教分離原則の話)→1.5pくらい。

で「計3.5pくらいに収めたい(絶対無理)」という感じです。

 

⑶そんな感じで書いた私の答案はこちらです。(作成所要時間59分)

リンクで飛ぶと拡大できます。

書いたものをそのままpdfにしてgoogleドライブで公開していますので、乱筆御免でよろしくお願いします。

drive.google.com

・上の答案構成で結局長くなったのでここは細かくは割愛します(ちょこちょこ足すかも)が、とにかく一つ一つの認定が難しかったので、時間を守れませんでした。1p19分、2p13分、3p13分(この時点で67分経過)ですね。最後はもう時間間に合わないのでせめて1pでまとめようと四苦八苦してたら26分もかかりました。(そしてまとまってないというね)

 

⑷全体の感想

・答案構成時点での戦略というか見積もりの甘さが敗因だと思います。

 現時点ではまだ出題趣旨は見ていませんが、今回の問題は個人の信教の自由と制度としての政教分離原則のぶつかり合いみたいなところが主題だと思うんで。そこに8割かけるぐらいの話だったと思います。自己決定権はその意味では書くとしてもかなり抑制的に書くべきであったろうと反省してます。

 兎にも角にも話すことを絞らないと私の実力ではまだまだ難しかったようです。性的自己決定権と学校に求められる性質(それを配慮義務とまで言えるかはわかりませんが)が自分の中で結びついた時は結構いい感じの文章になるかなー?と思ったちゃったんですけどねー。そこに振り回されちゃいましたね。

 実際の試験でも私はやりそうなので厳に気をつけます。制限の中でやりたいこと、書きたいことを示すのは難しいです。私はその点力不足だと再認識しましたね。気づいたのは収穫だと思います。

 やりたいことやるためには実力が必要ってことですね。(いいこと言った)

 

 いいこと言ったところで、答案に関する感想は締めます。笑

 夜にでも出題趣旨、再現答案、解説などに照らした反省点を以下にまとめます。(後日かも)

 

【復習のまとめ】

ここでは復習内容をまとめます。

今回は『司法試験&予備試験 論文5年過去問 再現答案から出題趣旨を読み解く。憲法』を参考にする予定です。が、まだ復習してないので、また更新します。

というか、書き直しました。笑

 

kyoulaw.hatenablog.com

 

【今回の問題に関連する予備校講座】

私が総合講義300を受講していたアガルートでは司法試験 | 予備試験 論文過去問解析講座 がリリースされてます。

この講座ではプロ講師による答案例も入手できますし、この記事を読んで同書による演習に興味が出た方は受講を検討してみるといいとおもいます。

【参考文献】

この記事を含めて憲法の論文を作成するにあたっては、以下の記事にある書籍を参考にしています。

 

kyoulaw.hatenablog.com

 

【関連問題】

 

【予備試験答案リスト】

当ブログで作成した、予備試験憲法の答案リストです。

 

kyoulaw.hatenablog.com

 

 

【その他憲法の答案リスト】

憲法の演習書の答案リストです。

 

kyoulaw.hatenablog.com

 

【このブログの読み方(初めての方用)】

初めての方はこちらをご一読ください。答案を読んでいただく際の注意点などを詳しめに述べてます。ざっくり言うと一受験生が書く答案なので、不正確だし齟齬もあり得ます等々を書いてます。