予備試験を目指す運営人が予備試験民法(平成28年)の答案を書いてみました。
当ブログの91通目の答案です。
最近私Twitterで愚痴ってばっかの気がするんですけど、いやー、なかなか答案作る余裕がありません。笑
短答解かなきゃだし今は条文素読と論証暗記も始めてますし。論証暗記の前提として、既存の論証を本番サイズに削る作業もありますし。ていうか、選択科目と実務科目のインプットも終わってないですし。かなり進捗やばいです。
ブログ更新も前は隙間時間で出来ましたけど、今は隙間時間も結構勉強に充ててるんでほぼ恐慌状態です笑 てことで朝っぱらに書いた答案のブログ更新が夕方まで押し込まれました。笑
個人的にはまだ短答に特化するのは早いと思うんで、せめて1通、2通は毎日書いて行きたいんですが、なかなか大変ですね。
ま、愚痴ってばかりいても仕方ないので出来ることを前向きに処理して参りたいと思います。
さてさて、前置きが長くなりましたが、今回の問題はこちらで復習していこうかと。ただ、ザッと見た感じはやはりこの本は実戦演習シリーズの中では説明が難しめですねぇ...
例の如く、問題文は法務省HPからダウンロードしました。
【私の答案】
⑴雑な感想
いや、この問題、難しすぎませんかね?笑
請求が四つ?に抗弁が三つ?かな?めちゃくちゃ複雑で整理が全然追いつきませんでした。きつい。そして、後述しますが現場思考の部分があると思うんですけど、そこも難しいとおもいました。詳しくは後ほど。
⑵私が問題文にした書き込みと答案構成です。過去問の問題文は著作権的に問題なさそうなので掲載します。答案以上に判読不能ですが、まあ、恥を晒すブログなので…笑(作成所要時間41分)
・どうでもいいと思うんですけど、マーカーをノック式に変えました。使い勝手はいいんですけど色が明るすぎてちょっと目がチカチカしてます笑
・まず最初はB,Cの相殺の抗弁(甲使用料について)は一回全部認めそうになったんですよね。この時点では20分ぐらい?で構成が作れた気がします。
けど、これ全部認めるとDはBからは二つ(545Ⅲ、196Ⅰ但書を根拠とするもの)、Cからは一つ(196Ⅰ但書を根拠とするもの)の計3つの相殺の負担に耐えなきゃいけない、と。これはどう考えても不当じゃない?と気付きました。ここの調整が多分この問題で出題者が一番考えて欲しかった現場思考問題なのかな?と思いました。今回、請求の根拠だけ説明させるという一つ一つの請求についてはミニチュア版にしながらも請求を複数に立てさせてるのは、恐らく全体の調整力を見たいのかな?と問題文を読みました。
この手の複数当事者間の利益調整は旧試民法ではデフォルトで問われる感じなので、(出題趣旨に沿えてるかはまだ確認してませんが)ここは少し前までやってた(そして今やれてない笑)旧試民法の経験が活きた気がしないでもないです。
もちろん抗弁を全部認めて損益相殺?をするってのでも良かったと思うんですが、なんとなく法律論的な前捌きで処理できないものか?と考えました。てゆーか、損益相殺の処理がよくわからないのでそこは避けたかったのです笑
それで考えてみると、そもそもBは甲使用料をDに請求できる立場にあるのでしょうか?少なくとも甲所有者Cが果実返還請求してる本件でBに対して甲使用料を払わせる実益は少ないのではないかと考えました(してないなら、まあちょっと違う価値判断はありうるかもと思いましたが)。たぶんそれを認めてもCが不当利得返還請求をBにするんですよね(親子だから実際はしなそうだけど。あくまで法律として)。だとすると抗弁を全部認めるのは迂遠であり、Dが二重払いの危険に晒されるという2点において、Cの抗弁だけを認めるという法律構成が妥当なのでは?と思いました。
で、これが難題でした。笑 結構悩んだ末に思いついたのが89条1項の類推でした(判例はたぶん出してない構成なので、うん、きな臭いですが笑)。思いついた瞬間は「あ、果実は権利者が収取するやん」と思ったのですが(この思いつきは最近やってる条文素読が活きた気がします)、実際に条文読むと89Ⅰは天然果実の規定なんですよね。使用料は(この辺あやふやですが条文読む限り)法定果実くさいんで直接適用はできない。けど、果実は権利者が収取すべきって趣旨は法定果実にも及ぶだろう、と考え同条項類推という構成に落とし込みました。けど、なんで法定果実はこの規定がないんですかね、むしろそっちの方が不思議でした。基本書を軽くあたってみますかね。
・で、196Ⅰ但書を根拠にしたBの抗弁については分量に日和っちゃって196Ⅰ本文「回復者」にBはあたらないとして、そもそもDの請求は認められないとして切ってしまったのですが。これ後で確認してみますが、多分引渡し前に占有してたBは回復者にあたる気がするんですよね...違うかな?この辺りはやっぱり真正面から抗弁の競合した場合の調整という話の中でやるべきで、日和るべきではなかった気がします。
・あとは最近3p程度の答案を目指してて、配点をなんとなく予想してそれを基準に分量計算しました。内容はともかくこれは今回守れた気がしますね。
・だいたいこんな感じで構成しました。
⑶私の答案はこちらです。(作成所要時間69分)
リンクで飛ぶと拡大できます。
書いたものをそのままpdfにしてgoogleドライブで公開していますので、乱筆御免でよろしくお願いします。
・だいたい書きたい内容は書けたんですけど、やっぱり構成が複雑で気にしながら書いたらかなり時間かかってしまいました。
・あとは前記論点の規範(L22〜L29)がとても長いです。現場思考の問題で丁寧に論じるべきではあると思うんですけど、仮にここに点があるとしても加点事由に過ぎないと思うし、論証自体には点が大きくは与えられてないと聞く現在の予備試験で規範8行は書きすぎた気がします。ここはもっともっとタイトにしていく意識が必要だったと思います。
現場思考の問題かな?と思ったらテンション上がりがちの悪癖がありますね。加点事由にとどまると思うし、そもそも現場思考ってある意味現場で思いつく論点なので出題趣旨を空振りする危険も全然あるんですよね。要は得点との関係であんまり信用できない、頼れない部分だと思います。その辺りを考えると、現場思考くさいなー、と思ってもぼちぼちで仕上げて他の基本的な論述を充実させるバランス感覚が大事な気がしてます。課題ですね。
・あとは債務者の帰責事由のあたり(L41〜L46)がグダグダですね。まず、法律構成を示してそこにあてはめるって流れを守るべきだったと思います。そもそもなにを言ってるのかよくわかりません。この辺は他の受験生が普通に書いてくるところだと思うので、現場思考でいくら頑張っててもここでちゃんと書いていかないと意味がないですよね。あまり整理しないで書き出したのが敗因だと思います。
大体こんなところでしょうか。
今回と駄文長文失礼いたしました。
感想は以上です。
【復習のまとめ】
ここでは復習内容をまとめます。が、この問題はまだ復習してないので、後日更新します。
【今回の問題に関連する予備校講座】
私が総合講義300を受講していたアガルートでは司法試験 | 予備試験 論文過去問解析講座 がリリースされてます。
この講座ではプロ講師による答案例も入手できますし、この記事を読んで同書による演習に興味が出た方は受講を検討してみるといいとおもいます。
【予備試験の参考になるサイト】
最近、こちらのブログを良く参照しています。
(リンクの許可いただきありがとうございます!)
予備試験過去問の優先順位ランクの記事があり、こちらを参考にしつつ過去問にあたるつもりです。
【参考文献】
この記事を含めて憲法の論文を作成するにあたっては、以下の記事にある書籍を参考にしています。
【関連問題】
【予備試験答案リスト】
当ブログで作成した、予備試験過去問の答案リストです。
【このブログの読み方(初めての方用)】
初めての方はこちらをご一読ください。答案を読んでいただく際の注意点などを詳しめに述べてます。ざっくり言うと一受験生が書く答案なので、不正確だし齟齬もあり得ます等々を書いてます。