kyouの答案

予備試験受験生が悩みながら書いた答案をpdfで(ほぼ)毎日晒していく勉強記録ブログ。答案構成のマインドマップも晒してます。内容も見てもらえたら嬉しいですが、「毎日書いてるね」と思ってもらえるだけで嬉しいです。

予備試験刑事訴訟法(令和元年)の答案を書いてみました。

予備試験を目指す運営人が予備試験刑事訴訟法(令和元年)の答案を書いてみました。

当ブログの93通目の答案です。

すっかり忘れていたのですが、今日はこの問題を提出するある講座の提出期限でして。笑

急遽、初見で70分で書きました。いや、キツかった。

 

 

問題文も例の如く法務省HPからダウンロードしました。

 

 

【私の答案】

⑴雑な感想

急遽(と言いつつ、別にいきなり振られた訳ではなく、シンプルに締め切り日を私が忘れてただけなんですが)書くことになったので、急ぎでアガルートの論証集を読んでから臨みました。なんか刑訴の論証長いっすね…なので、ざっくり読んでなんとなく理解したゆるゆる答案です。

 

⑵私が問題文にした書き込みと答案構成です。過去問の問題文は著作権的に問題なさそうなので掲載します。答案以上に判読不能ですが、まあ、恥を晒すブログなので…笑(本番形式でしたので作成所要時間は計れませんでした…たしか25分くらいかな?)

drive.google.com

・自分でも笑っちゃうくらい混乱の跡が見える書き込みですね。笑

・たぶんこれを見てる人にはもっとわからないと思うので、最終的に落ち着いたざっくりした流れを。

1、勾留の適法性→勾留単体では適法、しかし先行逮捕に問題あり

2、先行逮捕の適法性→違法

3、違法の重大性→軽微よって勾留は適法

と言う構成にしました。流れがどうも固めづらかったですね。以下、順に。

・勾留の適法性

これ、たぶん勾留単体では適法ですよね。60条1項(で良かったんか不安ですが)に該当する事実が第2段落(同条項各号)、第3段落(同条項柱書)に転がってます。たぶん勾留単体で違法とするなら話は済むんで、ここの指摘はすべきと考えました。

【追記】

前記講義を受講しました。

ここ!60条1項は論じなくていいと!問題文に書いてあります!!!笑

まあ、60条1項という条文選択が間違ってないのは良かったです(おい)

ただ、こういう問題文の指定がなければ(後述の通常逮捕もですが)前提となる勾留単体の適法性(少なくともそう見える点)を指摘する思考過程はむしろ適切だということでした。

だから、まあ反省点としては問題文をよく読めよ、と。

この問題は誤読を2つもかましてて最悪でしたね…。

【追記終わり】

んで、単体では適法だけど、先行逮捕の違法はどう後行勾留の適法性に関わってくるのか、と。そうすると無罪が欲しい甲(代理人)としては、『先行逮捕の違法ゆえに後行勾留は違法』と言いたいはず。そう言えるためには、①これら二つは別個だが先行逮捕と後行逮捕は一連のものであること②そして一連のものであることを前提にして勾留請求時点で逮捕の適法性のチェックをしないともうそれを言う場面がないことの2つが必要だと思いました。そこで、①を言うロジックとして逮捕前置主義を使い、②を言うために抗告の対象(429条)に逮捕が入ってない(だから、勾留請求段階で逮捕の違法性は看過されてはならん的な)ことを指摘しました。とは言え基本書で確認した訳ではないので、こういう理屈が妥当かよくわかりません。アガルートの論証がやたら長いんでこの辺は読んでて勉強になりましたが。ここが今回一番悩みましたね。てことで、「先行逮捕が違法にも関わらず却下されずにした後行勾留は違法」という基準に繋げました。

・先行逮捕の適法性

たぶんここが正念場と踏みました。事情見る限りは実質逮捕の話書かせたいのは明白でしたし、周りもおそらくガッツリ書いてくると思ったんですね。だから、書き負けないように割と丁寧めに事情を探りました。この問題やらしいのが、勾留の適法性と同じで通常逮捕(199条)の要件は充足しそうな事情があるんですよね。書いてから気づきましたが、勾留の適法性で触れた事情は「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」にも全然使えましたね。急いでたのと、一度使った事情なので完全にどっか行ってました。くそぅ。まあ、それで199条は充足しそうだけど、実質逮捕なんじゃねー?と言う方向に流しました。

で、実は少し前から青のマーカーで民法の要件事実で言うとこの時的要素(だっけ?要は日時)をマークすることにしてます。刑訴を想定してた訳ではないんですが、実質的逮捕のあてはめにはには結果的にかなり役立ちました。継続して行きます。

今回はパトカーの乗せ方もすごくアグレッシブだし、時間も深夜から6時間以上と(判例の評価忘れたけど)たぶん結構長いしで意思の制圧度合いは文句なしに強そうだよね、とは思いました。でも、最近Twitterのタイムラインで「反対事情を無視するな」って誰か講師の方がツイートしてたのもあって、どっかに反対事情あんじゃないの?って思って探して見つけたのが取調べに甲は応じている事実でした。とは言え、やっぱ他の事情が強すぎるので意思の制圧は認め、実質逮捕を肯定して先行逮捕は違法という感じにしました。

・違法の重大性

論証はバーっと読んだだけなんですけど、ここは割とするっと入ったの覚えてます。違法収集証拠もですけど、行政法の手続違反、会社法の裁量棄却と基本的には同じ発想なんだろうなーと。他の科目をやってから帰ってくると結構役に立つな、と思いました。

他の逮捕要件が揃ってれば重大ではないっていう判例は論証確認の中で読んでましたので、そこを軸に考えました。でも現行犯とは言えない。ってことで緊急逮捕を選びました。この辺も迷いありましたが、どうなんでしょう。

【追記】

前記講義受講後です。なぜ、その他逮捕要件を充足すれば軽微と言えるかは指摘すべきとのことでした。よく考えりゃ当たり前ですね…

【追記終わり】

ここで一番こだわりたかったのが「疑うに足りる充分な理由」でした。もちろんポケットからクレジットカードが出てきていることだけで要件該当性を認めることも考えたんですが、甲は一応「拾った」って言ってます。ここ原則は違法逮捕の場面なので、この甲の言い訳を乗り越える何かがあったほうがいいと思いました。そうすると「1時間前に盗難されたクレジットカードがポケットに入ってて、それを拾ったって、あんた」と突っ込めたんで、ここは絶対使おうと思いました。たぶん事情は使うに越したことないと思うんですよねー…。

【追記】

と思ったら12時間後であることをTwitterで指摘を受けました...笑 完全に誤読でしたね。えーと、つまり私は第一段落の「5日午後2時」を「6日午前2時」と誤読してた訳ですね...

くーーー!めーーっちゃ恥ずかしいです笑

気をつけないとですね、本当。

【追記終わり】

ここまで来たら後は「急速を要し」らへんは書きながらでいけるだろう、と思いました(が、後に落とすことになる)。そして、「その理由を告げて」の要件は「本件事件の概要…を告げて」という第3段落の事情を使うことにしました。が、これ間違ってますね。実質逮捕の違法を検討するので、警察署では遅すぎます(答案では時間なくてここすら書けませんでしたが)。今読み返すと、第2段落の「事情聴取したいので」ってとこですかねー?ちょっと微妙な気もしますが。

 

まあ、こんな感じで構成しました。

 

⑶私の答案はこちらです。(作成所要時間はたぶん45分くらいです)

リンクで飛ぶと拡大できます。

書いたものをそのままpdfにしてgoogleドライブで公開していますので、乱筆御免でよろしくお願いします。

drive.google.com

・構成で書きすぎたので、こっちはあっさりと。

・概ね書きたいことは書けた気もするんですが、字があまりにも…汚い…です…ね。なんか焦っちゃいましたねー。

・違法重大性の緊急逮捕の要件は上で強調した部分以外、全然あてはめられませんでした。時間がどうも。こういうところを余裕持ってできるようになれば結構得点力が上がると思うんですが、どうなんでしょう。

 

こんなとこですかね。めっちゃ長く書いてしまった。笑

今回も駄文長文失礼いたしました。

感想は以上です。

 

【復習のまとめ】

ここでは復習内容をまとめます。が、この問題はまだ復習してないので、後日更新します。

【今回の問題に関連する予備校講座】

私が総合講義300を受講していたアガルートでは司法試験 | 予備試験 論文過去問解析講座 がリリースされてます。

この講座ではプロ講師による答案例も入手できますし、この記事を読んで同書による演習に興味が出た方は受講を検討してみるといいとおもいます。

【予備試験の参考になるサイト】

最近、こちらのブログを良く参照しています。

(リンクの許可いただきありがとうございます!)

予備試験過去問の優先順位ランクの記事があり、こちらを参考にしつつ過去問にあたるつもりです。

aporo104.hatenablog.jp

 

【参考文献】

この記事を含めて刑法の論文を作成するにあたっては、以下の記事にある書籍を参考にしています。

 

kyoulaw.hatenablog.com

 

【関連問題】

 

【予備試験答案リスト】

当ブログで作成した、予備試験過去問の答案リストです。

 

kyoulaw.hatenablog.com

 

【このブログの読み方(初めての方用)】

初めての方はこちらをご一読ください。答案を読んでいただく際の注意点などを詳しめに述べてます。ざっくり言うと一受験生が書く答案なので、不正確だし齟齬もあり得ます等々を書いてます。